こんにちは、ジョヴァンニ・ワークスチャンネルです。
今回は近距離の描き込みの仕方をご紹介します。
アシスタントをやっているときや、
お絵かき講座系でこんな言葉を聞いたことはないでしょうか?
「もっと描き込みを増やして」
今回は描き込みとは何か、
どう描きこんでいけばいいかということを
ご紹介したいと思います。
描き込みとは
描き込みをするというのは、情報量を増やせということです。
情報量というのは、
・それが何であるか
・どういうものであるか
こういった情報がどれだけ伝わるかっていうのが情報量です。

例えば遠くにある物の場合、
物の輪郭、どんな色かという情報ぐらいしかありません。

しかし近くに持ってくると、
質感、細かい傷、汚れ、ディテールが見えてきます。
描き込みを増やすというのは、
こういった情報を描いてくれという意味です。
シーン①
情報量のある部分と省略してる部分について、
ご紹介します。
こちらのシーンをご覧ください。

手前と奥に同じゴミ箱があります。
奥のゴミ箱はちょっとタッチが入ってるだけで、
特に何も描いていません。
しかし、手前のゴミ箱は様々な情報があります。

このシーンだけでも、これだけの情報量が描きこまれています。

汚れをつける際のポイントですが
角の地面に近いところなどが汚れやすいです。
雨が跳ねたものが角に掛かるからです。
汚れ一つとっても、
こういった情報を加えることができます。
貼り紙

次に貼り紙の文字を描く際のコツを紹介します。
実際のビラは左のように、
文字が端から端までびっしり詰まっていることは
あまりありません。
どこかしらで文章が削られたり、
段が飛ばされたりなど
デザインをされていることがあります。

例えば年賀状だと、
・上に郵便番号
・右に相手の住所
・真ん中に送り先
・左下に自分の住所
こういうデザインになっています。
このように貼り紙など文字を描く際も
デザインを感じさせる省略をすると、
「何か描いてるな」という雰囲気がすごく出ます。
シーン②

次に手前のベンチの処理の仕方について紹介します。
木の質感を出すためのポイントは
・タッチを入れる
・木の輪郭線にランダム感を出す
この2点を意識してください
ベンチの板と板の空間、
木の質感がちゃんと描いてあります。
タッチで木目を入れることで
より木っぽくなります。

木はプラスチックなどと比べても、
形はキレイに整えていても
少し凸凹した部分があります。
木の輪郭線を引いた後に、
線をランダムチックに整えると、
より木の質感が出るようになります。
手前の木の描き込みをするときは、
タッチと木の輪郭線を意識してみましょう。
おまけ:輪郭線は大事
おまけとして、輪郭線は大事だということをお話します。
このシーンをよく見ると、
レンガに合わせてくぼみを作ってるのが
わかるでしょうか?

そのまま直線で描くことも出来ますが、
こういったくぼみを描きこんであげると、
よりレンガっぽい雰囲気をだすことができます。
次に新聞です。
このシーンの新聞は、輪郭線をよく見るとギザギザしています。

新聞らしさの情報を入れるなら、
こういったとったところを描きこむと、
グッと情報量が上がります!
輪郭線だけでも、
「これは何であるか?」という情報量を増やすことができます。
トレースをする際に、
こういったところも意識して線を引いてみましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
描き込みを増やすというのは、
情報量を上げるということ。
質感、タッチ、細かいディテールを加えることで、
それが何であるかを伝えることが出来ます。
最初の内は難しいですが、
そういうポイントを抑えたうえで
トレースをしてみてください。
では、また。
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