【未経験アシ必見】アシスタントなら押さえたい3つの心構え

仕事術

こんにちは、ジョヴァンニ・ワークスです。

本記事では、あるとないとでは大違いの「アシスタント業で非常に役立つ心構え」を3つに分けてお伝えします。

これからアシスタントを目指す方はもちろん、
「このままでいいのだろうか……」などのお悩みを抱える中堅以上のアシスタントの方にも参考になるような内容にしています。

ぜひ読んでいただければ幸いです。

①アシスタントは、「仕事である」

いきなり抽象的で、当たり前のことを言ってしまいました。
この一文を読んで、きっと頭に「?」を浮かべる方が多いでしょう。

具体的な言い方をすれば、
「アシスタントは、自分の絵のスキルを上げる目的に行うものではないということです。

アシスタントの本質とはなんでしょうか。
それは”assist”(アシスト)という言葉が含まれている通り、補佐または助手です。

あくまで主体は別にあり、その多くは漫画家の先生です。
そこで自分中心の振る舞いをしてしまうと、
仕事を手伝うどころか逆に仕事を増やしかねません。

ですので、“アシスタントは絵を描くための修行”ではなく
“アシスタントという、絵に関わる仕事である”と念頭に置くのが大切です。

少し話題を変えて、”アシスタントの利点”についてお話しましょう。

かつては、出版社も雑誌数も少なく、
漫画家として作品を発表できる”枠”が限られていました。

その背景から
・プロの原稿を間近で見ることができる
・技術を磨ける
・出版社、編集者との接点を持てる
という強みを持ったアシスタントが、漫画家になる一番の近道だったのです。

ですので、漫画家になりたい人はこぞって、
既に作品を発表している先生や出版社の門を叩きました。

しかし今は、その必要がありません。
何故ならSNSや同人イベントなどが発展したことで、発表の場が無数に増えたからです。

そこで出版社などに目をかけてもらえれば、そのまま漫画家になれる道が拓かれました。
要するに、漫画家になるためにアシスタントをする必要がほぼなくなったのです。

では、アシスタント業のメリットも同時になくなったのか?と言うと、
実はそうでもありません。

「絵を描く仕事をしたい、だけど技術がない、未熟である」
そういう方でも絵を描いてお金を貰えますし
プロの原稿に携われて、技術を磨ける点に変わりはありません。

加えて、発表の場に比例するように漫画家の数も増えた結果、
アシスタント業は競合が少なく、定期的に仕事を受けられる可能性を多く秘めています。

漫画家に比べて派手さはありませんが、稼げるポテンシャルがあるのです。

さて、アシスタントの利点を知っていただいたところで、
「アシスタントは仕事である」という話に戻ります。

仕事である以上、相手がいるということはアシスタントも同じことですね。
相手とはアシスタントの立場からすれば、先生や同僚(先輩・後輩)です。

ですので、絵のスキルを上げるための”修行の場”だと捉えることは
「教えて貰おう」「学ばせて貰おう」という受け身の姿勢になる危険性を持っています。

仕事は、受け身で自分の利益のことしか考えてない場合、必ず失敗します。

自分のスキルアップのためにアシスタントをするのではなく、
相手の利益を自発的に考えながら取り組むこと
これがアシスタントという仕事をする上で大切なことの1つです。

アシスタント業で絵のスキルが上がるのは”副産物”と考えましょう。

②アシスタントは、「漫画家の抱えている問題を知る」

そもそも、なぜ漫画家はアシスタントを雇うのでしょうか?
1つの答えとして「作業補助をしてもらうため」が挙げられます。

または「1人で描き続けるのが困難なため」という回答もあるでしょう。

これらは決して、間違いではありません。
漫画家は実際、作品の完成まで人手が足りず、
自分の作業を手伝って欲しいと考え、アシスタントを雇います。

ですが、アシスタントは「なぜ手伝って欲しいのか?」の理由まで深掘っていくことが求められます。
その理由は①で述べましたが、自発的に相手の利益を考えることが大切だからです。

答えから言いましょう。
「時間が欲しいから」です。

漫画家がお金を払ってまで解決したい、抱えている本当の問題は「時間がない」です。

実際、この考えにたどり着けるアシスタントとそうでないアシスタント、それぞれいらっしゃいます。
そして当然、前者の”考えられる”側の方が、仕事の縁を見つけやすいです。

自発的に相手の利益を考え、抱えている問題を見抜けるようになれば、
仕事の募集をする、または応募する際の成約率が格段に上がるのです。

一方で、初心者アシスタントの方が、経験なくそこまでの視点を持つことは難しいでしょう。

ですが、そういった”考えられる”姿勢だけでも見せることができれば、
例え持っている技術が至らなくても、人間性・将来性を評価してもらえます

「あぁ、この人は自分の問題を一緒に解決してくれそうな人だな」という
信用を獲得できるのです。

それは時として技術を身につける以上に重要になります。

③アシスタントは、「相性があることを知る」

漫画家や、職場環境との相性も考えなくてはなりません。

また、クリエイティブな仕事でもあるため、作品や演出の趣味嗜好、価値観の相性などもあります。

ですので、どうあっても埋められない相性というものがある、そのことは覚えておいてください。
それこそ、1つ目・2つ目で挙げたポイントをしっかりと押さえ、実行出来ていたとしても、です。

十人十色という言葉の通り、世の中には多種多様な人が存在します。

一緒にいる人、置かれた環境をどうしても受け入れられない時は、
自分の心を優先し、守ることも大事です。

そう。
時には逃げる、つまり”自ら離れる”という選択肢を考えて良いのです。

ただ、①と②をしっかり守ろうとする真面目な方ほど
「逃げるという選択肢は無責任では?」と考えることでしょう。

もちろん、連絡も無しにいきなり行かなくなる(=バックれる)という方法は、絶対にNGです。
最低限の礼儀は社会人として必要ですし、この業界は狭く、うわさ話は意外とすぐに広まります。

ですが、価値観がどうしても合わない場所で、無理に頑張る必要も絶対にありません

最善を尽くした結果、相性の問題であるならば、誰も悪くないと思いましょう。
誰も悪くない、つまり自分を責める必要はないということです。

自分の心は、自分で守るしかありません。
改めてもう一度お伝えしますが、
時には”自ら離れる”という選択肢も選んで良いと覚えておいてください

最も大事なのは、この3つをバランス良く

「アシスタント業の基礎理念」ということで、3つのポイントを述べました。
おさらいしてみましょう。

①アシスタントは、「仕事である」
②アシスタントは、「漫画家の抱えている問題を知る」
③アシスタントは、「相性があることを知る」

そして相手の利益、自分の利益のどちらか一方に偏ることなく、
バランスを保つことが肝要です。

記事内でもお伝えしましたが、漫画家・アシスタントは基本は個人事業主です。

個人事業主ということ、加えてこの業界では
社会人としての新人教育や研修を受ける機会に恵まれないのが現状です。

ぜひこの記事を参考にして、良いアシスタントライフを送ってください。

なお、この記事の元となった冒頭の動画では、
ここでは書けなかった弊社社長のレアな実体験をいくつもお話しています。
動画もかなり参考になる内容ですので、ぜひご参考ください。

それでは、また。

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